どうやったら畑にいる生き物と共存しながら、安全で美味しいキウイが作れるのか?今お届けしている品質を生み出すまでには、有機キウイの作り手さん達(生産者)の試行錯誤の日々がありました。特にJAS有機認証は細かいガイドラインがあり、それをひとつひとつクリアしなければなりません。努力を重ねる作り手さんが語ってくれた、安心、そして美味しさを作り出すための栽培のポイントをご紹介。・
栽培日誌
年明けの1月、枝の剪定から始まり、11月の収穫そして冬の間の出荷と有機キウイ栽培は
1年がかり…
① 枝の剪定
枝の成長がとても早いためキウイ休眠期の冬(1月~3月)と夏の2度行う。
② 環状剥皮
果実を大きく育て、糖度を増すために欠かせない作業。花腐細菌病の抑制にも有益。
③ 受粉
まだ開き始めの雄花を丁寧に収集(完全に開いた雄花は受粉能力が既に失われているため)。雄花からとった花粉をすべて手作業で雌花に一つ一つ受粉する。
④ 摘果
実がつきはじめたら、甘く大きくそだてるため、なり過ぎた実を間引きする。
⑤ 施肥(土づくり)
有機肥料は全てジョイファーム小田原のオリジナル。有機質100%の肥料を使った土は微生物の力を借りてどんどん肥えていく。
⑥ 除草
雑草対策は除草剤を使わず草刈りをしたり、草生栽培でヘアリーベッチを播種。
へアリーベッチが地面を覆うことで、他の雑草が伸びにくくなる。
⑦ いよいよ収穫
11月に入ると大きく育った実の収穫開始。毎年天候によって生育が左右されるので、長年の経験と糖度を図った結果で収穫のタイミングを見極める。
⑧ 追熟して出荷
収穫したばかりのキウイはまだ硬く、追熟(完熟させる)が必要。食べ頃のキウイを出荷するためには、冷蔵庫で一旦保管し、出荷にあわせて追熟する。追熟後のキウイの甘さは収穫時の数倍。
品質の保持、向上に欠かせない作り手さん達の交流
生産者同士で剪定を学びあう「剪定講習会」、お互いのキウイの畑の生育具合を見て回る「圃場巡回」、出荷基準を確認し、追熟方法などの情報交換をする「目あわせ」は、このおいしさを保つため、そしてこれからもまだまだ進化するために定期的に行なっています。
ここ数年、森に住むモリアオガエルが卵を産みにくるようになった。
「これでもう僕たちは有機キウイ栽培をやめるわけにはいかないね。
この味と自然をずっと伝えていきます。」
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