栽培基準:特別栽培レベル
出荷時期:6月
大きさ:約3.3cm ~ 4.9cm
1957年、当時の小田原市長の鈴木十郎氏が「小田原独自の良質の梅干を作ろう」と提唱したことや、昔から小田原に伝わる日本三大仇討ちの一つ「曽我物語」の主人公である曽我十郎からとったとされています。
十郎梅は、当時の小田原市梅研究会により選抜され小田原の土地で育播された小田原オリジナルの品種です。梅は全国で栽培されていますが、その土地によって同じ品種でも形や生育具合が違うもの。その土地で発見された品種ということが、小田原の気候や風土に適していることを物語っています。
皮が薄く繊細な十郎梅は、果皮のきめが細かく見た目にも美しいですが、その反面、枝などの外からの影響によって傷がついたり、割れてしまったり、はたまた天日干しでひっくり返す時に皮が破れやすかったりと、とてもデリケートな品種です。
また結実が不安定で収穫量が安定しにくいので、生産者は栽培から収穫、そのあとの加工までずっと気を使い続けなければいけません。
そのかわりに、一度十郎梅を買ってみて梅干を漬けた人は次の年から十郎梅しか漬けなくなるほど病みつきになってしまいます。
古いことわざで「1日1粒で医者いらず」といわれるように、梅には健康に良いエキスと旨みが凝縮されています。今こそ昔から伝わる日本の伝統食、梅の持つ力を見直しましょう!
クエン酸は食べたものをエネルギーに変えるために細胞内にあるクエン酸回路というところで化学反応を起こし、エネルギーを作りだしています。エネルギーが不足すると疲労がたまってしまうので、この回路が活発に動くことで疲れにくい体になります。疲れたときは梅干しを食べると元気になるのはクエン酸のお陰なのです。
梅干しを想像するだけで、唾液が出てきますよね。この唾液効果は食欲の増進を促します。唾液にはカタラーゼという活性酸素を排出する抗酸化物質が含まれるので、唾液が増えると老化防止やガン予防につながります。また唾液が増えることで、消化力がアップするので、胃腸の調子を整えて食欲を増進する効果があります。
昔からお弁当やおにぎりに梅干を入る習慣があるのは、梅に防腐作用があると経験的に知られているからです。梅干しには細菌の増殖を抑える成分が発見されており、様々なウィルスの増殖や食中毒を防ぐ効果があることが証明されています。
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