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若手生産者紹介【その①】

 

秋山 亮(あきやま まこと)


キウイの棚作り、そこから生まれた新たな想い

 

あまりに突然訪れた独り立ちの時!

 

祖父が保守的・古風なタイプだったので、「家業は長男が継ぐものだ」と言われて育ったんです。だから学校を卒業して、すぐに祖父と父のもとで農業を始めました。その後の15年間は下働き的な仕事をしていたので、技術的なことはほとんど教えてもらっていなかったんです。まだまだ時間があると思っていましたから。。。。でも2年前に父が倒れて他界、その後を追うようにして1ヶ月後に祖父が89歳で他界。一気に軸がなくなってしまったんです。

 祖父と父と一緒に仕事をしているときは、司令塔が2つあるような感じで、時には指示が違って大変なこともありました。でもまさかその司令塔が一度になくなってしまうとは、思ってもいなかったです。自分ひとりですべてをきりもりする事に限界を感じるし、気持ちと体を良い状態に保つことも難しいです。作業をこなすことで精一杯だから、まだ楽しいと思える余裕はないかな。今はやれることを、やれるだけやろう。。。それが正直な気持ちです。それでも祖父と父が残してくれた畑ですから、なんとか守っていきたいです。

 

先輩たちに支えられ。。。。!

 

梅の畑はキウイに変えることにしました。以前はみかん、梅、キウイをやっていましたが、母と二人で今までの畑を全部、そのまま続けることは無理。。。だから何かを変えなければ。。。そこで将来性があり、収益率の高いキウイを増やすことを考えました。それには新たなキウイ棚を作らなければいけない。先行投資は数百万円、悩みました。。。でもそんな自分の背中を押してくれたのが、久野支部の先輩たち!!

久野支部の先輩たちが、自分たちでキウイの棚作ることを申しでてくれたんです。棚づくりにかかる費用はぐっと落ちました。久野支部の先輩たちは“THE農家”っていう感じで、未だに向上心が衰えていないし、熱意がある人たちばかりです。そして団結力が半端じゃありません。そういう先輩たちがいて、自分は本当にラッキーです。こうして久野支部の先輩たちに受け入れてもらえるのも、父が一生懸命やっていたからだと思うし、つながりを作ってくれた父に感謝です!!

 

“自分の畑!”そこに宿る想い。。。

 

1016日に皆さんの協力を得て、キウイの棚が完成しました。「これでやっと自分の畑がもてたかな~」と、モチベーションがかなり上りました。自分の設計では、今後はキウイを伸ばしていこうと思っています。キウイ畑の太い木は、自分が生まれたころに植えたと父が言っていたので、すでに30年以上たちます。まだ実がなるとは思いますが、新しい苗を育てていくことも考えなくては。。。父はどちらかというと慎重派でしたね。だからキウイの栽培でも枝数が多く、葉を多く残すのが父のやり方でした。自分もそんな父のやり方を引き継ぎながらやっていこうと思います。