3月の中旬、久しぶりのまとまった雨が降りました。
この日は気温が21度、長袖では汗ばむような春の陽気、小田原市下中地域では穏やかで静かな時間が過ぎます。遠くの山を眺めていると、ところどころツタが蔓延り、長く耕作がなされていないであろうみかん畑が広がっていました。
近年、下中地域でも耕作していない田畑が増えているという話を聞きます。
ベテラン生産者曰はく、昔は玉ねぎや果樹を栽培しつつ、自家用の米を栽培していた農家も多かったそうですが、米栽培には高額な機械が必要であるため、資金のない若手には手が出せず、高齢化もすすみ、借り手がいないのだそうです。
また、傾斜のきつい畑ほど手放される傾向にあり、栽培できる品目も柑橘系に偏り、かつ数年放置された畑は開墾の負担から、新規就農者からは敬遠されがちです。
一方、開墾からはじめる農業に対してもポジティブにとらえている期待の若手、押田公成(おしだきみなり)さん。ベテラン生産者の江川さんのところで研修をしており、もう少しで独立となります。